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知っていますか?「ジェンダー」のこと〜6月は「男女平等月間」です●連合近畿地方ブロック連絡会」

知っていますか?「ジェンダー」のこと〜6月は「男女平等月間」です●連合近畿地方ブロック連絡会

「ジェンダー」(gender)は、社会的・文化的につくられた性差を表す言葉です。日本社会には、ジェンダーバイアス(ジェンダーに基づく偏見)が多くの場面で見られ、一人ひとりの可能性や選択肢をせばめてしまうこともあります。性別による固定的な意識・偏見や差別をなくし、多様性を認め合い、誰もが能力を発揮できる「ジェンダー平等」な社会をつくりましょう!

ジェンダー・ギャップ(男女格差)、日本は最低レベル 

 「ジェンダー・ギャップ指数(GGI)」は、WEF(世界経済フォーラム)が発表している各国の男女間格差を数値化したものです。2021年3月発表データでは、日本は156カ国中、120位。「ジェンダー平等」社会の実現に向けた取り組みが必要です!

G7各国のGGI比較

*「ジェンダー・ギャップ指数(GGI)」は、経済、政治、教育、健康の分野ごとに指数(スコア)を算出しており、1に近いほど完全平等を表しています。

2021ジェンダー・ギャップ指数(GGI)の主な順位
順位 国名
1 アイスランド 0.892
2 フィンランド 0.861
3 ノルウェー 0.849
4 ニュージーランド 0.840
5 スウェーデン 0.823
11 ドイツ 0.796
16 フランス 0.784
23 英国 0.775
24 カナダ 0.772
30 アメリカ 0.763
63 イタリア 0.721
102 韓国 0.687
120 日本 0.656

世界経済フォーラム ジェンダー・ギャップ・レポート2021(https://jp.weforum.org/reports/global-gender-gap-report-2021)

多様な性のあり方を知ろう

 2016年に連合が実施した「連合LGBTに関する意識調査」では、LGBT*などの当事者は約8%。12〜13人に1人は性的少数者と言えます。

 連合では、性のあり方の多様性を認める社会をめざし、SOGI*に対する認識を深めること、職場でのSOGIに基づくハラスメントをなくすための活動に取り組んでいます。

*LGBT

性的少数者を表す言葉で、頭文字の意味は以下の通り。

  • Lesbian(レズビアン)―同性を好きになる女性
  • Gay(ゲイ)―同性を好きになる男性
  • Bisexual(バイセクシュアル)―両性を好きになる人
  • Transgender(トランスジェンダー)―身体の性や出生時に割り振られた性と心の性(性自認)が異なる人

*SOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)

「性的指向(好きになる性)」、「性自認(心の性)」を表す言葉。異性愛の人も含む「すべての人が持っている属性」を表す略称。

連合「LGBTに関する意識調査」(https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20160825.pdf?0826)

男女間の賃金格差を是正しよう

 厚生労働省の調査では、2000年以降、男女間の賃金格差は少しずつ縮まっていますが、その歩みは遅く、2020年時点での男女間の賃金格差は、男性を100とした場合、女性は74.3となっています。

男女別賃金と賃金格差の推移

 日本の男女間賃金格差は、諸外国と比較しても大きく、OECDの統計データでは、世界で2番目に格差の大きい国となっています。

男女間賃金格差の国際比較

男女間の賃金格差の主な要因は?

  • ◆勤続年数の違い
    →結婚や出産を機に退職する女性が多い。
    女性パートタイム労働者の割合が高い。
  • ◆管理職比率
    →コース別雇用管理などで管理職は男性が中心。
  • ◆固定的性別役割分担意識
    →「一般的に女性はリーダーや管理職になりたがらない」というジェンダー・バイアス*やアンコンシャス・バイアス*

 長年の慣行や従来型の人事・賃金制度の結果、このような問題をもたらしています。賃金格差是正のため、実態把握と公正な人事・賃金制度への改善に取り組みましょう。

*ジェンダー・バイアス

「女らしさ」「男らしさ」など、男女の固定的な観念にもとづく偏見・差別

*アンコンシャス・バイアス

「無意識の偏見」のことを言い、「無意識のうちに偏ったものの見方」をしてしまうことや「思い込み」のこと。

連合は「ジェンダー平等」の実現をめざしています

 社会のあらゆる分野で「ジェンダー平等」を進めることが、雇用・労働の場でも、だれもが働きやすく・能力を発揮できる職場を形成します。そして、多様性が確保された共生社会の実現につながります。

 連合と連合近畿地方ブロック連絡会(2府4県)の地方連合会では、クリティカル・マス*を意識した女性参画をめざす「ジェンダー平等推進計画」を策定し取り組みを進めています。

*クリティカル・マス

集団の中で特定のグループが影響力を行使し得るようになる一定の割合のことを言う。女性参画の分野では30%と言われている。

連合近畿地方ブロック連絡会